リーダー  中村春木 (大阪大学蛋白質研究所 教授)
  高田俊和 (産学官連携研究員 客員教授)
  米澤康滋 (産学官連携研究員 客員助教授)
  中島伸介 (大阪大学蛋白質研究所 助手)
  土屋裕子 (大阪大学大学院理学研究科 博士前期課程学生)
  Rossen Apostolov (大阪大学大学院理学研究科 博士前期課程学生)
  岩崎友洋 (大阪大学大学院理学研究科 博士前期課程学生)

 コンピューティンググリッドに係わる技術課題は、1)特定の計算処理をホモジニアスな並列コンピュータ上で高速に処理する技術、2)個別の処理を異なるタイプのコンピュータに割り当てて処理する異機種分散処理技術、に集約される。これらの技術課題をバイオインフォマティクスにおいて応用するため、電子状態から生体組織にわたる様々なレベルでの高度なシミュレーションを分散処理するコンピューティンググリッド技術を開発する。特に本研究開発においては、生体分子の電子と原子の構造・ダイナミクスに焦点をあてたシミュレーション計算におけるグリッド計算技術を開発する。

2002年度の研究計画と研究成果(PDF)

論文発表
  • 中村春木、神谷成敏、肥後順一、木下賢吾、「たんぱく質の立体構造に基づく物理情報学」、応用物理、71巻、12号 1474-1480頁、2002年
  • 中村春木、「分子薬物相互作用のシミュレーションとstructure-based drug design」、医学のあゆみ、205巻、7号、2003年
口頭発表
  • 中村春木、JST異分野研究者交流促進事業ワークショップ「In Silico Human」、「In silico pharmacology: Structure-based prediction を如何に実現するか?」、2002年10月4日、神戸舞子
  • 中村春木、国立天文台主催Data Gridミニワークショップ、「蛋白DB: Computing GRIDにおける送受信データ記述の標準化」、2002年12月11日、東京三鷹
  • 中村春木、日本原子力研究所量子生命情報解析グループ・生体分子シミュレーションワークショップ、「蛋白質計算科学の課題とチャレンジ」、2003年1月22日、京都
  • Haruki Nakamura、The 3rd PRAGMA、「Biogrid: Integration of Biological Data and Computing Grid」 2003年1月22日、福岡
  • Haruki Nakamura,GGF7,「BioGrid: Grid Applications to Protein Informatics」, 2003年3月6日,東京新宿
  • Haruki Nakamura, The 6th SANKEN (ISIR) International Symposium: New Trends in Knowkedge Proceeding-Data mining, Semantic Web and Computational Science-,「Protein Informatics: Database Analyses and Simulations using Grid Technology」,2003年3月10日,大阪吹田
  • 中村春木、日本学術会議・理化学研究所ゲノム科学総合研究センター主催シンポジウム「ゲノム科学の統合的推進に向けて:日本の計画・世界の計画」、「タンパク質のバイオインフォマティクス」、2003年3月11日、横浜鶴見

 平成15年度においては、前年度に立ち上がったグリッド環境を利用して、分子動力学と分子軌道法との連成計算を異機種マシン上で高速に展開するための情報科学的技術開発研究を行う。

 具体的には、データグリッド技術とも連携しながら、XMLやSemantic Web技術等を異機種間のデータ転送技術のために積極的に利用し、分子動力学法と分子軌道法・密度汎関数法を連成させたプログラムを、分子動力学専用ボードとクラスター計算機等、異機種のスーパーコンピュータをグリッド化したシステムで高速に実施する手法を開発する。

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